三菱UFJでつみたてNISAを始めた頃、私は少しだけ「投資をしている自分」に自慢げな気持ちを抱いていました。
月に一度通う本屋では、自然と足が投資コーナーへ向くようになり、雑誌を立ち読みするのがちょっとした楽しみになっていました。
そんなある日、株主優待を特集した雑誌が目に留まりました。
「株主優待をするなら松井証券で!」
大きく掲載されたそのキャッチコピーが、妙に気になりました。
気づけば、その雑誌をレジに持っていっていました。
とはいえ、自宅で読むと嫁さんに不審がられそうです。
そこで私は、行きつけのミスタードーナッツへ向かいました。
ホットコーヒーがお代わり自由の、あのありがたいお店です。
コーヒーを飲みながら記事を読み進めていくうちに、株主優待の世界にどんどん引き込まれていきました。
「優待で生活がちょっと豊かになる」
そんな言葉に、当時の私はすっかり心をつかまれてしまったのです。
そして気がつくと、その流れのまま松井証券の口座開設ページへ進んでいました。
それまで利用していた三菱UFJとは違い、証券会社の手続きは対面窓口ではなく、オンラインで進める仕組み。
当時の私にとっては、それだけでも少し衝撃的でした。
とはいえ、今のようにすべてがオンラインで完結する時代ではありません。
口座開設を申し込むと、後日、大量の資料や書類が自宅に送られてくる仕組みでした。
届いた書類を一つひとつ確認しながら、すべて記入。
ようやく準備が整いました。
「これで夢の株主優待生活が始まる!」
そんな少し浮かれた気分のまま、私は書類を返送しました。
しかし、このときの私はまだ知りませんでした。
ここから先に待っていた、
個別株投資の壁が、想像以上に大きかったことを。

