医療保険は本当に必要?制度と実体験から考える
それでは、医療保険の話をします。
日本では、多くの民間保険会社が医療保険を取り扱っています。
基本的な考え方はシンプルです。
公的保険でカバーできない部分を、民間保険で補う仕組みです。
一見すると、非常にわかりやすく合理的に見えます。
しかし、その本質はそれほど単純ではありません。
日本の医療制度はどこまで優れているのか
まず、日本の医療費は、会社員であれば原則3割負担です。
そのため、「医療費が払えない」という状況にはなりにくい仕組みになっています。
さらに、高額療養費制度があります。
これは、医療費が高額になった場合でも、収入に応じて自己負担額に上限が設けられる制度です。
多くの場合、月10万円を大きく超えることはありません。
つまり、日本の社会保険制度は、
「医療費で生活が破綻しない」ように設計されているのです。
それでも医療保険に入る人が多い理由
では、なぜ多くの人が医療保険に加入するのでしょうか。
理由はシンプルです。
医療費や入院費について、正しく理解されていないからです。
多くの人は「入院=莫大な費用」と考えています。
私自身もそうでした。
テレビCMを見るたびに、「備えておかなければ」という意識が自然と刷り込まれていました。
しかし、厚生労働省のデータでは、若年層の入院受療率は1%未満です。
つまり、100人いても1人も入院しない可能性の方が高いのです。
だからこそ不安が生まれ、
その不安を埋める手段として医療保険が選ばれます。
【体験談】私が医療保険に加入した理由
2006年、正社員になったタイミングで、日本生命の医療保険に加入しました。
保険料は月1万円ほどです。会社訪問の営業担当から何度も話を聞くうちに、「加入しなければならないのではないか」と感じるようになっていきました。
2年ごとに「健康祝い金」がもらえる仕組みもあり、当時はお得に感じていました。
しかし、今思えば、それは自分が支払った保険料の一部が戻ってきていただけに過ぎませんでした。
掛け捨てではない保険に乗り換えた結果
その後、2013年に東京海上日動あんしん生命の「メディカルKitR」に加入しました。
「使わなければ保険料が全額戻る」という点に魅力を感じ、掛け捨てではないなら損はしないと考えたからです。
「健康を維持し続ければ保険料は全額戻ってくるし、仮に病気になっても保障がある。」
当時は、まさに完璧な保険だと本気で信じていました。
しかし、この考えも後に変わることになります。
医療保険をすべて解約した理由
2021年、医療保険をすべて解約しました。
理由はシンプルです。
お金では、本質的な不安は解消できないと気づいたからです。
たしかに解約時には、
「今までの保険料がもったいない」「不安は消えないのではないか」「今、病気になったらどうしよう」
といった感情が強くありました。
保険の無料相談の営業担当にも、
「解約すると保障がすべてなくなりますよ。本当にいいんですか?」
と言われました。
今思えば、それも解約時のマニュアルに沿った対応だったのだと思います。
私のお金は、保険会社を儲けさせるためではなく、自分や家族の生活や健康のために使うものです。
そう考え、家計の立て直しを優先し、解約を決断しました。
医療保険の代わりにやるべきこと
今だから言えることがあります。
まず、医療保険に頼らなくてもいいように、貯蓄を持つこと。
そして、保険に使うお金は健康維持に使う方が絶対にいいです。
それでも医療保険が必要な人とは
とはいえ、すべての人に不要とは言いません。
・貯蓄が少ない人
・リスクに対して不安が強い人
こうした場合は、医療保険が安心材料になることもあります。
その場合は、掛け捨てでシンプルな保険を選ぶのがおすすめです。
まとめ|医療保険は「理解した上で選ぶもの」
医療保険は、なんとなく入るものではありません。
制度を理解し、自分の状況に合わせて判断するものです。
不安に流されるのではなく、
「自分にとって本当に必要か」を基準に選ぶことが大切です。
次回は、終身保険について解説します。

